登山を安心して楽しむために、もしもの時の心がまえ

私は危険な登山はやらない。
自動車の走る下界と違って、事故は起きにくい。
体力に自信があるから大丈夫。
そんな個人的な思い込みが山を登っている時に気持ちのゆるみになって、思わぬ登山事故につながることがあります。

確かに登山道には自動車は走っていません。
でもそこで大怪我をしたり、身体が動けなくなったら、救急車は来ないのです。
地元の救援隊やヘリの要請などが必要になる場合もあります。
だからこそ、「もしも」の備えは十分に考えておいた方がいいでしょう。

登山を安心して楽しむため

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もしも遭難や事故に出会ったら

山のなかで遭難者やケガ人と出会ったら、まず近くの山小屋か、麓の警察に知らせることを考えよう。

本人に意識があり、話せる状態なら、
・名前、年齢
・住所、連絡先
・ケガ、症状
・事故の原因と起こった状況
・救援隊(ヘリ)を要請するかどうか
以上の点を確認し、地図上で発見地点をチェックして最寄りの山小屋などへ知らせよう。

もしも意識がない重症の場合、できるかぎり患者を落石や雨、直射日光から避けられる場所に移し、一刻も早く連絡しよう。

登山中は自分の体力が消耗している場合があるので、その場合は近くを通りかかった登山者にも声をかけて協力してもらえるように頼む方がいい。
決して無理をしてはいけません。

自分自身が当事者になったら、無理に動きまわらないで、救助を求める方法を考えたほうがいい。

大声を出しても届く範囲には限界があるので、鏡で光を反射させたり、ヘッドライトを点滅させたり、ホイッスルでSOS信号を発してみよう。

もしも万一に備えて、保険に加入する

初心者ベテランに関わらず本格的な登山をするなら、必ず「山岳遭難保険」に加入しよう。

ケガをしたときに効力がある「傷害保険」や遭難したときに捜索費用を負担する「救援者費用特約」などがあります。
商品として宣伝していないこともあるので、自分が入っている生命保険などがあれば、一度契約している保険会社に問い合わせ見るといいでしょう。

たいていは掛け金もわずかで遭難捜索費用もおりる「JROの山岳遭難保険(https://www.sangakujro.com/)」「アウトドアメーカーのモンベルが契約窓口になっている山岳保険(https://hoken.montbell.jp/)」がおすすめ。

このほかツアー登山などで加入する団体保険もあります。

一番の保険は足腰を鍛えてトレーニング

登山中に多い事故に、一般登山道での滑落や転倒があげられます。

ちょっとした気のゆるみと同時に、とっさのときに体が思うように動かないこと力源因でしょう。

充分なウォームアップとクールダウンで、体の動きはずいぶん違ってくるし、疲れも残りにくいものです。

低山ハイキングにおいても、同じですが、準備運動をやらずにそのまま山に入っていく人が結構います。
怪我をして後悔しても遅いのに。

ウォームアップとクールダウンには、ストレッチングで筋肉をほぐすこと。
体の動きがスムーズになり、疲れが残りにくくなります。
アキレス健やじん帯といった脚部はもちろん、腰、上体、首をよく動かしておきましょう。

朝や行動後だけでなく、休憩の合間や体力司令えたときにも行なうと効果的です。

また、適度な休憩は疲労回復に効果がありますが、時間をかけすぎると体が冷えてしまい、歩くリズムを取りもどすのに時間がかかるので注意したい。

早朝出発したら、約30分ほどで最初の休憩をとろう。 2回目からは1時間歩いたら、10分程度の休憩をはさむようにするのがベター。

体力に自信のない人は、日ごろからトレーニングをすることも大切、といっても、持続させられることからはじめればいい。

手軽にできるトレーニングは、1分間に100メートルを目安に歩くウォーキングでも1日に30分も歩けば、適度なトレーニング量になります。

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