山登りといっても様々な形態があります。
郊外の里山や低山をのんびり歩き、見晴らしのよい山頂や気持ちのよい場所でお弁当を食べて下ったり、親子で楽しむピクニックに近いようなものもあれば、厳冬期の北アルプスで高度な技術や器具を駆使して氷壁をよじ登る岩壁登筆(ロッククライミング)まで、山のある地域や高さ、登るルートや季節などの違いで、様々な山登りがあります。
普通に街中を歩くことは日常生活の一部ですが、山を歩くことは一種の冒険です。
人は日常の生活から離れて、少なからず冒険的な要素のある山に入ることで、人は癒やされ、多くの楽しみや満足を得ることができるのです。
しかし冒険に付きものなのがリスクです。
登山にどのようなリスクがあるかを正しく認識し、備えや対処を人任せにしないこと、すなわち「山は自己責任の世界」が山へ向う心構えの第一歩であるといえます。
自分の経験や力量を冷静に考え、リスクに無理なく対応できる範囲で、山歩きを楽しむことが大切です。
あなたがやってみたい山登りのスタイルは、どんなものでしょうか?
山の世界は五感をフル活用して『自己責任」で楽しむもの
実に様々な「山登り」の形がありますが、山に入るという行為で、初心者でもベテランでもしっかりと認識しなくてはならない心構えが「自己責任」という考え方です。
山の中では、すべて自分の責任で行動し、たとえ危険な状況に遭遇したとしても、基本的には自分(または自分たち)の力で乗り越えなくてはならない、ということです。
現代社会は、依存社会と言われるぐらい何かに頼ってばかりの生活をしがちです。
しかし山の中では、そんな甘えた依存心を持って入ると自然の存在にしっぺ返しをくらってしまうことがあります。
そうならないためにも、まず自分自身の心身を鍛える必要があります。
自然の中ではリスクはつねに付いて回る!
一番わかり易いのは、自分自身の健康管理。
普段の健康管理が充分でなかったり、体調が優れないままに山に向かい、山中で急な発病や体調異変に見舞われたとしても、反省すべきは自分であり、誰かに責任を押し付けることはできません。
登山ルートや所要時間など様々な情報が盛り込まれた登山地図やガイドブックは、登山計画を立てる上で欠かすことのできないものですが、そこに記された山中の橋が必ずしも存在するかどうかわかりません。
なぜかというと前日に豪雨でもあれば流失している可能性もあり、あったとしても安全に渡れるものかどうかは、自分で判断するしかないのです。
そして判断の結果の行動から事故にあったとしても、自己の判断が間違っていたとして、自分で受け止めるという覚悟が必要です。
登山地図やガイドブックを参考にするときは、必ず発行年月日をチェックしてください。
新たに書店で購入する場合も、意外と数年前の本が並んでいたりするので、掲載されている地図が役に立たない場合があるので要注意。
だいたい地図やガイドブックでイメージがつかめたら、できるだけインターネットを利用して、そのコースを登った人の紀行文や写真などをチェックしておくと、いいシミュレーションになります。
グループ登山をする場合も、他人ごとのように人任せにするのではなく、自分が責任者のつもりで、調べておくという気持ちが大切です。
観光ツアーと登山ツアーは別ものです
中高年の登山ブームから、山ガールブームを経て、若者が山に戻りだしたと言われて久しい現在、人気のある山域ではしばしばツアー登山の団体を見かけます。
ツアー登山であれば、引率者がいることの安心感や、交通費や宿泊代なども個人で行くよりも割安となるなど、初心者にとってはメリットも多いのですが、山中での事故から訴訟問題に発展するケースも増えています。
たとえツアー登山であっても、自分の経験や体力を考慮して、登山対象となる山やコースを選ぶことが重要で、観光旅行とは違うのだということをはっきりと認識する必要があります。
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