単独行(ソロハイク)では、山の道標を見落とすと遭難する

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山では道標がないと限りなく迷路になってしまう。今はスマホのアプリやスマートウォッチのGPS機能で登山道の補助ツールとして働いてくれますが、それも100%迷わないとは言えません。
ハイカーの多い人気の山は、たくさんのエスケープルートが設けられているので道標は多いものの、地名を理解していないとどこに通じているのかサッパリわからない。
ハイカーの少ない山は、道が笹藪で覆い隠されていたり、電力会社の作業道に迷い込みやすい。
1人で山を歩く場合は、特に道標には注意すべきだけど、同時に周囲の状況もよく見ながら歩いたほうがいいと言えます。

シンプルな道標や案内板にはインターネットではヒットしない最新の情報が記載されている場合がある

昔の猟師は自分の猟場を荒らされないように、山道に自分の痕跡を残さなかったという。でもなぜか後からきた猟師は、すぐ前にだれかが歩いたことを察知し、場所変えをしたそうです。
なぜならば、昔の履物はワラジだったので歩いているうちに、どうしても藁がほぐれてくる。
それで藁の細かい繊維が落ちてそれが目印になる
というわけです。
それだけ昔の猟師のカンのするどさ、注意深さがひしひしと伝わってくる話です。

現代の山の道標は過保護と思えるくらい、あちこちに設けられています。
一人で山に入るにはとてもありがたく、安心して山を登ることができます。

まず、最初にあらわれるのが登山道のほとんどにあるといってよい大きな案内板
これも必ずチェックして、持参している地図と見比べながら大体のルートを頭に入れておくことです。山の工事や土砂崩れなど危険な箇所が、書き加えられていることがよくあるからです。ネットにも書かれていない最新の情報があるかもしれません。

そして歩き始めると、いろいろな道標があらわれてきます。
木製、金属製などで「○○山へ〇キロ」「○○小屋まで0分」という道標です。
なかには登山者がより正確な時間を書き変えていたり、危険な箇所をメッセージ残しているものも見うけられます。

樹林幣に入り、いよいよ山登りらしくなると、木々の枝や幹につけられた布切れやリボンなどが目につく。これは確認材料として見逃がせない。よく木に結びつけられた小さなリボンを見逃して道に迷ってしまったという話はよく聞きます。

稜線に出て岩稜地帯になると、黄や赤のペンキで塗られているのが○、×、/などの印です。
時には二方向にわかれていることもあるが、ルートを目で追って自分で登れそうだな、と思ったほうを歩くべきでしょう。

また、稜線上でよく見かける、岩を積み上げて作ったケルン
ガスに巻かれた時などの悪天候時には大いに役に立つ。
しかし、いたずらに林立するケルンは、崩れた時に危険なので作るべきではない。

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「○○まであと0分」という表示がストレスになり、歩くペースを乱されて遭難の危険が増す場合がある

道標を見るたびに、時間が重くのしかかってくるのを感じるときは心理的に危険が迫っている証拠です。道標どおりに「0分」歩いても時間どうりに着かない時は、ガッカリしてよけいに汗が吹き出してきます。

そうならないためにも、道標の時間はあくまでも「参考時間」と考えることです。
大事なのは計画段階で立てたタイムスケジュールを頭に入れておき、道標の時間にはあまり左右されないように余裕をもった時間配分で登りたい。

人間の足で山道を歩くのは平均1時間で1.5キロ前後だという。

道標がたくさん設けられた山もあれば、あまり人が登らない山は不整備なところがある。
たとえば低山だからと油断して、道標があることを期待して地図も持たずに出かけるハイカーもいます。無理して登りはじめて谷に落ちて遭難するということもあります。

単独行の際に道標のない道ではどうすればいいのか?

もし道が不明瞭になり、不安な山道であればザックの中にリボンの束を入れておいて、このリボンを木の枝につけて歩けばいい。
もし途中で道に間違っていることに気がついたら、全部はずしながら戻ります。
正しい時はそのままにしておくと、後続者の目印にもなるわけです。
スマホのアプリに予めルート設定しておけば、ルートが外れた際に知らせてくれるものもあります。

また、「登山者の踏み跡やゴミを道標にしている」、「道がふた手にわかれていれば、使われていないほうはクモの巣が張っているので戻ってくるようにしている」ぐらいの観察力と判断力は持ちたいもの。

単独行で大切なことは、自然にあるものも道標のひとつとして考えること。
それは道に迷い、ムダな体力を消費しないためにも重要なことです。