紐靴は、甲に沿った紐を締め上げることで足全体を靴にフィットさせてくれるので、足を酷使する運動には欠かせません。
靴紐を使わない靴や、マジックテープ式のものもありますが、それらは足全体にどうしても空間ができやすくなり、楽なのですが中で足が微妙に動いて怪我の原因になりかねません。
しかし、ハイカットシューズやミドルカットシューズは靴紐を結んだまま脱ぐということはほぼできません。脱ぐためには靴紐を解かなくてはいけませんし、結ぶ際も足首まで締め上げてから結ぶという面倒な作業をしなければなりません。
ハイカットシューズでも楽に結び解きができれば、かなり次の行動に余裕が生まれると思いませんか?
靴内に熱がこもったままあるき続けると炎症の原因になる
山登りは「疲れたら休憩をする」ということを何度も行います。昼飯を食べるような大休止もあれば少し座って数分経てばすぐ出発という小休止があります。
ウオーキングでも半日ぐらいかけて歩く場合は、何度も休憩をいれますし、観光地を歩いていると土足で上がれないところもよくあるので、その度に脱ぎ履きしなければなりません。これがミドル・ハイカットシューズを履いていると、時間もかかりとても面倒になります。
休憩をするときは、やっぱり靴を脱いで靴内にこもった熱気を出して、足も風に晒したいものです。足が熱を持ったままだと汗をかき雑菌が増える原因にもなりますし、こもった熱のせいで足裏が炎症してマメができやすくなります。
靴を脱ぐとさっぱりとして、とても気持ちがいいものです。
しかし、登山靴のようなハイカットシューズは靴紐を解いたり結んだりするのはとても面倒です。特に疲れているときや急いで出発したいときなどはなおさらです。
もう登山靴の靴紐は結ばなくても良い
私は靴紐を効率よく簡単に、解いたり結んだりできないものか?またそれを実現してくれる商品があるのだろうか?と調べました。
いくつか面白い商品を見つけました。
結ばない靴紐「Lock Laces(ロックレース)」
もともとトライアスロンの際にアスリートの靴の脱ぎ履きをスピーディに行うために考えられた商品で、ゴムロープ製の靴紐(122cm/1本)と樹脂製のコードロック部品と紐の先端を留めるコードクリップが1足分入っています。購入したのは2個セットなので2足分です。
似たような商品はいくつかあって、これよりも安価なものがありましたが、山登りを視野に入れていたので、たくさんある商品のなかから比較的信頼できそうな「Lock Laces」を選びました。
まずは低山ハイキングや長距離を歩く際に使っているトレッキングシューズに取り付けました。
靴紐も付属のゴム製のものに取り替えました。靴紐は結構長めだったので、ハイカットシューズでも十分に余りました。
実際に近くの山を歩いたり、キャンプのときに履きましたが、履きやすいし脱ぎやすいのは本当でした。さらに歩いていて緩むということはなく、しっかりと足をホールドしてくれました。紐を解いたり結んだりする煩わしさから開放されたと実感できました。
次に登山時に使っている革製のトレッキングシューズ(フジヤマ)です。こちらはさすがに細いゴム製の靴紐では心もとないと思って、靴紐は現状のものをそのまま流用して、樹脂の部品だけ使用することにしました。
さらに紐の先端をとめるコードクリップは使わずに、靴紐の先端は短くしてライターで炙っておくだけにとどめました。なぜそうしたかというと、登山中に靴紐をキツめに縛らなくてはならない場合に、先端がクリップされていると力が入りにくいと考えたからです。
そして実際に山を歩いてみましたが、こちらも面倒なことから開放されて、気持ちよく山で過ごすことができました。
しかし一番楽だなぁって感じたのは帰宅したときです。ザックを下ろして自宅の玄関で靴を脱ぐ際に、片手でロックを緩めるだけでハイカットシューズでもスポンッと靴が脱げる楽さが嬉しかったです。