冬に限らず、早春や晩秋に雪が残っている山があります。
夏山でも高山になると雪が残っているところがあります。
いきなり雪があらわれると、初心者には雪上歩行はとても緊張します。
都市では雪が降った日にケガ人の続出するご時世だけに、滑りやすい雪の上を歩くことがに苦手意識を持っている人は多い。
実際、雪の上を初めて歩く登山者を見ていると、へんなところに力が入っているし、動作もぎこちない。
雪上歩行でパテないためには、合理的な歩き方を体で覚えて、精神的なプレッシャーを取り除くのが一番。
雪の上を歩くときの基本的なこと
雪の上を歩くのは、冬山に限ったことではない。
春から夏にかけてはまだまだ雪が残っている山も多いし、白馬岳のように雪渓を登る山もあります。
早春や晩秋には、低山で思いがけい雪に見舞われることだって少なくない。
【雪の上を歩くときの基本的なこと】
靴底を雪面にフラットにおいて、雪の上の踏み跡をはずさないように歩くこと。
足がもぐってしまうと、よけいな体力を消耗していまいます。
◎雪渓ではスリップに対する不安から上体をかがめがちであるが、かえって不安定だし疲れやすい。姿勢には充分注意しよう。
◎クラストした雪やしまり雪、急斜面などの場合には、靴底をフラットにおかずにキックステッブを使って登下降する。
登りでは、靴先を雪面にけり込んで、水平のステップをつくりながら登って
いこう。
ただし、かなり体力を使うので、歩幅は狭く、ペースも落としぎみに。
下るときには、カカトに全体重をかけて下方にけり込むこと。
キックステップを使わなくとも、軽アイゼンがあればラクだ。
初心者は、ぜひ携行してほしい。