山でバテない、疲れにくい体になるために。トレーニングのポイント

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ハイキングや登山を趣味としていても病気をしたり、仕事が忙しかったりで山に登らない日が1カ月以上開いてしまうと、筋力が落ちていると思ったほうがいい。

3カ月以上開いてしまったなら、山に入る数日前から軽いトレーニングをしたほうがいいでしょう。
いつもの調子で久しぶりに山に入ると、足の運びが重くて怠く感じたり、こんなはずでは無いのになと戸惑ってしまいます。
標高600メートル以下の低山なら時間をかけてゆっくりと登ればいいのですが、1000メートル以上になると途中で体力を消耗しきってしまい遭難の危険性があります。

山に登る前に自分の身体と正直に向き合って、思い込みでは無く現実をふまえた判断をする必要があります。
そして、毎日5分間でも軽いトレーニングを続けることが必要です

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筋力がアップすると身体が軽くなって山登りが楽になる

歩くことがベースとなる登山では、全身の筋肉のうち、とくに太ももの前の部分にあたる、膝や股関節を固定する大腿四頭筋が大切です。

たとえば、段差の大きい登りや下りで、自分の身体が重く感じたり、膝が笑ったりするのは、大腿四頭筋の筋力が弱いからです。

同時に、大腿四頭筋の裏側にあたる、ハムストリングスも大切です。というのは、運動とは、筋肉が縮むことと伸びることが表裏で同時に行なわれているので、その筋力のバランスがよくないと、うまく運動できないのです。

筋力トレーニングをはじめる前に確認して欲しい大切な事

①トレーニングメニューは、無埋をせず、自分にあったものからはじめよう。
とくに下山時に膝痛がある人は、膝槻節に負技のかからないメニューを選ぶこと。

②トレーニング前には、充分にストレッチをしておこう。

③スピードや反動をつけず、ゆっくりとトレーニングしよう。

④曲げ・伸ばしのどちらも、動かす筋肉を意識してトレーニングしよう。
スクワットでは、登山の下りも意識して、沈み込みの動作でも、太ももに力をいれてゆっくり行なうとよい。

⑤呼吸に注意しよう。息は止めないこと。
スクワットでは、立ち上がるときに息を吐き、沈み込むときに息を吸おう。

中高年登山者にとって、筋力トレーニングは無縁と思っているひとも多いかもしれません。
しかし、筋力トレーニングは、単に筋力がアップするということだけではなく、すばやい動きができるようになって、安全確保のためのとっさの行動をとりやすくなったり、持久力が向上したりするのも重要な点です。

だから年齢に関係なく、積極的に筋力アップをして、山での〝力強さ〞を手に入れましょう。

バランス力アップで、苦手な岩場・鎖場も軽々クリア

岩場での三点支持、鎖場で鎖に身体をあずける……。
とくに北アルプスの3000メートルの稜線歩きでは、つねにバランスカが必要になってきます。

このバランスカは加齢によって、とくに低下しやすいので、足もとに自信がないな、と思っているひとは、日ごろから意識してトレーニングすることが不可欠です。

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バランスカを高めるために、意識して欲しい事

目をつぶって片足で立つ。

ふつうは目で外界を見て、直立姿勢のバランスを保つので、目をつぶって片足で立ってみます。
目をつぶっても立てるのは、内耳にある三半規管による働きがあるからです。

目をつぶって片足で立ちながら、頭を後ろや横に曲げてみましょう。
もし、ここで大きくふらつくようでしたら、メディカルチェックが必要です。

上記の状態で今度は、足裏感覚を麻痔させるために、ふわふわした柔らかい敷物の上でやってみましよう。

なお、試すときには壁や手すりのそばで、脚は膝を軽く曲げてやること。

ほかには、高さの低い平均台のような細い板の上を、10キロ程度の荷物を背負って歩く練習を試してみてもいい。
持久力、筋力とは異なり、バランスカは神経系統に密接に関係します。まさに総合力なので、日常生活でも意識的に訓練して、山での〝巧みさ″を身につけましょう。

効果的に確実にトレーニング効果を発揮するために。

パテたくないけど、トレーニングは苦手、面倒くさいからちょっとやりたくない。
けれど、憧れの山を目前にして、自分の体力不足のために挫折……。
そんな悲惨なことにならないようレッツ・トレーニング!

トレーニングはつらいものではありません。

むしろトレーニングすることであなたの世界、行動範囲がグッと広がるのです。

トレーニングを成功させるには、まずモチベーションを持つこと。

なぜならトレーニングは手段であり、目的ではないからです。

自分の目的はなにか?
3000メートルの稜線、天をつく高み。
具体的に山、対象をイメージすることが大切です。

そして、トレーニングです。
まずはストレッチをしてから、これまでの登山に必要な筋肉をイメージして、鍛える部位はどこか、そして、そこを意識してトレーニングすることです。

三日坊主にならないことも大切です。
よくある失敗は、はじめからトレーニングの強度をあげすぎて、長く続かないこと。
トレーニングは長く続けてこそ、効果があるのです。

それには、軽いトレーニングからはじめることが第一。
そして、トレーニングの効果が目でわかるよう、たとえば同じ距離を歩くタイムを測ったり、トレーニングした回数を記録するとよいのです。

もっとも大切なことは、登山のトレーニングは、やはり、登山がいちばんということ。
月に1回、できれば2回は、低山を歩くのが理想です。

ムリせず楽しく計画的に、ねぼり強さ、力強さ、巧みさを高め、憧れの山登りを実現しましょう。

トレーニングを無駄にしないための筋力アップに必要なサプリメントを摂取

筋肉を付けるために必要な栄養素と言えば、基本的な食事と合わせてタンパク質とアミノ酸の摂取です。
栄養素を補うには、調べると実に様々なサプリメントがありますが、ムキムキの肉体やバリバリのアスリートでも目指さない限り、そこまで過剰になる必要はありません。

中高年者にはBCAAなどのアミノ酸を主体にしたサプリメントが良いと宣伝されていますが、ハードなトレーニングをしない限り実感できるような効果は無いと思います。それに高価ですし、もったいない。

それであれば、タンパク質とアミノ酸をバランス良く配合したプロテインを摂取するのがいいです。
プロテインとは、英語でタンパク質のことです。
おおざっぱに例えるなら、大豆や豆腐を粉末にして、アミノ酸を加えたようなものという感じです。

プロテインにはいろいろな種類がありますが、1番人気があって効果的なのは、ホエイプロテインです。
これを食事をしているときに、一緒に摂取するといい。
料理やお菓子に使うっていう人もいますが、一般的には飲み物に混ぜて摂取します。

ただしプロテインは普通は味がなくて、粉っぽくて、正直不味いものです。
でも中にはバナナ味やコーヒー味、ベリー味など、味に気を配った飲みやすいものがあるので、それがおすすめです。

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