こんぴらさんと聞くと四国香川県にある金刀比羅神宮が目に浮かびますが、ここで紹介するのは京都にある金比羅山。
京都を代表する観光名所の三千院や、寂光院で有名な大原の里を囲む西側の山並は、左から金毘羅山・翠黛山.焼杉山で、大原三山と呼ばれて多くの人々に親しまれて賑わいます。
この辺りは交通の便がよいので、休日は沢山のハイカーで賑わっています。
足に自信のある健脚の人達は、焼杉山まで足を延ばすこともできますし、バリエーションルートを考えるのも楽しい。
戸寺から江文峠までは、京都一周トレールの道標に従って登ればよいので道に迷うことはないでしょう。
金毘羅山周辺は、少し岩がゴツゴツと出ている所があるから注意を要します。
金毘羅山の三宝大神のピークから北へ尾根伝いの踏跡には入らないように。
積雪期は念のために軽アイゼンを持参したほうがいい。
・歩行時間/約4時間
・歩行レベル/一般向(登山は年間6回以上)
・標高/573m
・コース/京阪出町柳駅(京都バス28分)→戸寺(1時間50分)→江文峠(30分25分)→琴平新宮社(30分)→三角点(35分)→翠黛山(35分)→百井からの道と合流の峠(20分)→林道終点(30分)→大原(京都バス32分)出町柳駅
・地形図/25000分の1大原
※春と秋の観光シーズンはバスがかなり混み合い、想定時間の倍かかるときがあります。本数は多いですが、時間に余裕を持って計画をしてください。
※この紹介記事は数年前の古いものです。現状とは道や近隣の状況がかなり異なる場合があります。内容は参考程度にとどめて実際に歩かれる方は、必ず最新の地図とガイドブックをご用意ください。
戸寺から京都一周トレイルの案内に従って金比羅山へ向かう(約2時間)
京都バスの戸寺バス停で降り、少し戻ると信号の所に「京都一周トレール」の案内板があります。
江文峠への矢印に従うことにします。
狭い舗装路を下り、高野川に架かる元井出橋を渡り、すぐ右へ行く。
道なりに進むと宮川橋、ここで京都一周トレールと東海自然歩道が合流し左に曲がります。
宮川第二橋を渡り鳥居が出てきて、サクラ並木を過ぎ府道40号を横断、江文神社への参道を200メートルほど行くと左に入る道があります。
ここから地道になり、沢沿いの緩い登りからジグザグの登りになって江文峠に出て、府道40号と合流します。
京都一周トレールと東海自然歩道は、静原の方へ下っていきます。
金毘羅大権現と刻まれた石碑の横にある鳥居をくぐり、参道を登る。
江文寺跡を過ぎ、木橋を渡って少し登ると、江文神社からの道と合流し左へ進みます。
緩やかな登りで琴平新宮社に着きます。
この神社の右側からの登りは、階段が続きジグザグを切って急登です。
これを登り切ると尾根道に出て左へ、岩混じりの尾根道を登って行くと、やがて十字路に出ます。
そのまま少し登ると三宝大神で「風火水此の地に宿る大自然の神今日より二千七、八百年前からのお山である」と立札があります。
江文神社は大原八ヶ町の総氏神です。
古代より背 後にそびえる江文山(今の金毘羅山)の頂上の 朝日の一番早く照る処に御祀りされていた神々を、平安時代の後期にここに、住人達が御殿を創建して御鎮座を願ったと古くより代々伝へられています。
御社殿の 配置は中央の御正殿には倉稲魂神(穀霊神)、向って右の御殿には級長津彦神(風・水神)、向って左の御殿には軻遇突智神(火の神)を御祀りして、古くより豊饒、衣服、生産の神として広く世の人達に崇敬されています。
この神社のピークの南西に伸びる稜線の端まで行くと、ハングル文字で刻まれた石柱があります。
ここからの展望はよく、比叡山、横高山、水井山が望めます。
この展望台から少し下って登ると三角点(572.8m)のあるピークです。
しかし樹林に囲まれていて展望はない。
金毘羅山の山頂は三宝大神のある方をいう。
金比羅山から大原へ下山
三角点のピークから先ほどの十字路まで下り、北へのルートに入る(三宝大神のピークから稜線通しに踏跡があるが、入らないこと)。
トラバース道から少し緊張する下りがあって、鞍部に着きます。
次の560メートル峰へは急坂です。
これを越えたところが翠黛山手前の鞍部で、ここから大原へ下るルートがあります。
この鞍部から10分ほどの登りで翠黛山の頂上に着くが、展望はない。
翠黛山からは、灌木につかまりながらの急な下りもあるので気をつけてください。
次の緩やかなピークを越えると474メートルの鞍部だが、そのまま北へ進めば百井から来る道と交差する峠で、大原へは峠から右の谷へ別分ほど下ると林道に出る。
そのまま林道を下ると前方に水井山の山肌が見え、翠黛山の南の鞍部から下ってきた道と合流して、寂光院の前を通って、草生川左岸沿いの道を行き、高野川を渡ると大原バス停はすぐです。
以上、京都大原三山のひとつ、金比羅山のご案内でした。小さな冒険と大きな感動!これからも楽しい山歩きを続けてください。