山行荷物の軽量化と、快適にザックを背負うためのポイント

あ~もうこのザックを放り出してしまいたい。
山を登っている途中で疲労がたまっていると、そんな気分にもなります。
背負うザックが軽ければ、疲労は少なくてすみます。

ザックの重量が重ければ重いほど、ど、エネルギー消費量も増加していく。
山登りとなると、心配や不安からついあれもこれもと、ザックに詰め込んでしまいがち。初心者ほどその傾向があります。
気持ちはよくわかるのですが、ちょっと荷物の軽量化について考えてみませんか?

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荷物は軽量かつコンパクトにまとめる

ザックを軽くするためには、不必要なものを持たないというのが鉄則。とくに初心者はあれもこれもとザックにつめ込みがちですが、結局は一度も使わなかったものがたくさんあるはず。

不安だからと装備をたくさん待つことで、登山技術の無さをカバーするのではなく、登山技術や体力を日頃から養うことで装備を少なくしたほうがいい。

たとえばウェア。山では何日も同じ服で歩くのがあたりまえ。季節にもよりますが着替えは1組~2組だけ持って、山を下りたときに着替えればいいと思います。
ただし、夏場など汗をたくさんかく時期の場合は、余分に持って行く方がいい。
汗で体温が低下したままだと、体調を崩すこともあるからです。

アウターと雨具は、ゴアテックスなどどちらも兼用できる素材のものを選ぼう。ちょっと高価ですが、軽量化のために兼用できる物があるなら、一つにまとめたほうがいい。

食品などは、あらかじめ余分な包装をとっておくこと。重さとしては微々たるものだが、かさばらなくなりますし、ゴミが出ません。缶詰類や酒は、下から担ぎ上げなくても、お金さえ出せば山小屋で手に入ります。
缶詰もお酒も、登山の必需品ではないので、数日ぐらいは我慢しよう。

小道具もアーミーナイフのように、一つあればマルチな働きをする道具も軽量化に役立ちます。

山歩きのガイドブックなどは、1冊そのまま持たずに、必要な箇所だけを事前にコンビニ等でコピーして持ってくればいい。
カラーコピーも安くなっているので、おすすめです。

あらかじめセットになったコッヘルや食器は、必要なものだけを持って使わないものは置いていこう。各装備は重複するものがないように。

テントのペグは議木の枝や石で代用できるし、テントの代わりに手のひらサイズに収まるコンパクトなツエル卜を積極的に利用する方法もあります。

このように、工夫しだいで軽量化はいくらでも可能です。また、同じ用具でも、最近はよりコンパクトで軽量のものがたくさん開発され、販売されています。
快適な山歩きのためには、これらを積極的に取り入れてみましょう。

山行に合わせて、ザックを使い分けよう

パッキングしだいで、ザックは重くも軽くも感じられるもの。
山慣れた人ほど、見た目にも形のいいザックを背負っています。

なんだかボコボコした見苦しいパッキングでは、それだけバテを早めることになります。

○荷物の量に応じたザックを用意すること

どんな山にいつ登るのかという山行形態や日数、季節などにより荷物の量は違ってきます。

もったいないからとか、大は小を兼ねるからなどと言って、オールシーズン、すべての山行をたったひとつのザックで間に合わせようなどとは考えないように。

ザックが小さすぎると、入りきらないものを外側につけなければならず、歩くときにブラブラ揺れてバランスがよくない。あまりに大きすぎても、中
の荷物がガチャガチャして具合が悪い。

基本的には、デイパヅク、40リットル、60リットルの3種の容量のザックをそろえておけば、どんな山行でも大丈夫。

○パッキングのポイント

パッキングは、ザックを背負ったときにザックの重心が背中のちょうどまん中あたりかやや上方にくるようにつめる。

重心が下にくると、腰で背負う形となり、肩や腰に負担がかかってしまう。

腰にザックの重心がかからないようにするためには、軽量で頻繁には使わないものをザックの底部に入れ、重いものや何度も出し入れするものを上部に入れればいい。

ただし、肩より上に重心がきてしまうと、体が横ブレして歩きにくくなる。

荷物をつめていくときには、片側だけに重いものがこないよう、左右のバランスを保つことに注意しよう。また、両サイドに向けて荷物をつめていけば、背中に当たるザックの面積が大きくなり、背負ったときのフィット感が増す。

背中側にはマットやウェアなど柔らかいものを入れて、角張った物が背中に当たらないようにするといい。こうしてパッキングされたザックは、形がすっきりと整っていて、いかにも背負いやすいような感じを与えます。

○ザックを背負うときのポイント

パッキングがすんだらザックを背負ってみて、いちばん背負いやすい位置にくるようにショルダーベルトを調整すること。

ベルトが長すぎると、背中からザックが離れて腰に乗ってしまい、肩と腰に負担をかける。また、短すぎるとベルトが肩を締めつけて、腕の神経をマヒさせてしまう。

○ザックは体格に合わせて選ぼう

パッキング以前の問題として、自分の体格に合った、背負いやすいザックを選ぶということを忘れてはならない。

とくに、背面の形状についてはよくチェックしよう。これが自分の体格に
合っているかいないかで、背負い心地はまったく違ってくるから。

メーカーによってはショルダーベルトの取り付け位置を体格に合わせて調節できるザックもあり、小柄な人や女性に好評のようです。

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