焚き火はキャンプの楽しみの一つであり、焚き火の炎を見つめることは心身をリセットするための瞑想にも似た部分があります。
その焚き火の後始末をどうされていますか?
消化して持ち帰る? 土に埋める? ほったらかし?
環境へのリスク、付き合い方を実践することは今の子供たちの将来のため
キャンプ場や河川敷公園などにいくと、バーベキューした後とわかる炭とかゴミが放置されているのをよくみかけます。
思えば30年ぐらい前にアウトドアブームがだった頃は、ファミキャンとグルキャンが大流行したのです。
経済的にみんな苦しい時代だったから、旅館に泊まったりとか贅沢できないから近場でアウトドアしよう!っていうノリだったと思う。
みんな楽しく好き放題、やりたい放題。環境悪化もなんのその。キャンプ=バーベキュー、アウトドア=レジャーだったから、まぁみんなすぐに飽きました。ファミリーは子供が大きくなれば離れ、友人知人グループは縁が薄くなればサヨウナラ。
炭の後始末がどうだ?ゴミの放置がどうだ?って問題になる前にブームが去りました。
そんな第一次アウトドアブームを自由奔放に楽しむ親に育てられた子が大人になり、今のキャンプブームを迎えているのだから、マナーの問題が出てくるのは当然でしょう。罪悪感が希薄なのもうなずけます。
幼少の頃からがっちり意識付けられたものは、そう簡単に変わるものではなく、まぁ無理でしょう。
今の流行も5年以内に終わると思っていますが、今親に連れられて楽しんでいる子どもたちの将来のためにも、きっちりと環境に対するリスクや付き合い方を見せたほうが良いと考えていまます。
燃え残った炭を何に入れるか?
燃え残った炭、炭化した薪は土に埋めても土に帰らず(分解されない)永久にそこに残り続け土壌を悪化させることは今ではよく知られていることです。
また黒い炭を地面に放置した状態は客観的に見ても美しいものではなく、そこが有料キャンプ場であれば営業妨害や損害賠償にもあたるものだと思っています。
やっぱりキャンプの基本は、「来たときよりも美しく」の精神に則って、その場所を大地の神様から借りて楽しませてもらっているという謙虚な姿勢です。
残った炭は固形物はまた炭として再利用が可能です。
みんなどうやって持ち帰っているのでしょうか?
よく使われるのは「火消しつぼ」。
燃え残った炭はそう簡単に消えないので、持って帰る途中で再発火しないために入れるもの。
でも火消し壺はかさ張るし、バイクや自転車、徒歩キャンパーには不便です。
Ash sackという袋状の火消しつぼもありますが、そんなに大量に炭が残るわけでもないなら、車移動以外のソロキャンにはバーベキュー用の厚めのアルミホイルで包むので十分だと思っています。
ソロキャンプのとき焚き火で使う薪の量の目安は?
私の場合はキャンプスタイルがソロキャンなのと、あまり薪が多いと後始末が大変になるので上手く加減しています。
全部燃やしつくそうとは思わず、残った薪はそのまま持ち帰ります。
一人分の食事を調理する分は焚付に細い枝を集めて、直径2センチぐらいの枝を数本、それから太い薪が2~3本もあれば十分です。
調理が終わって焚き火を一晩楽しむ分には、売られている焚き火の束の半分ぐらいか、半分より数本足すぐらいでしょうか。
私は家にある程度薪をストックしているので、調理分はそれでまかないます。ほかは現地調達です。
自宅の薪は建材の木っ端をもらったり、河川事務所が無料配布しているものをもらったり、風が強い日や夏の台風の後に折れた枝を製材してストックしています。住んでいる土地にもよりますが、秋~冬の間で一年分は集められます。
遊歩流の焚き火の炭の処分方法
私は9割ぐらいは灰になるまで薪を燃やし尽くしてしまうので、小粒の炭がほんの少し残ります。
最初にセリア(100円均一ショップ)で買った「ステンレス手付きザル12cm」というシェラカップをザル状にしたもので、残った炭を濾します。
細かい灰だけを焚き火シートに落とすという感じ。
灰は自宅の植物の肥料用に少し持って帰って、残りは埋めて水をかけます。
ザルに残った炭は、水をかけて厚口アルミホイルに包んでそのまま自宅まで持ち帰ります。
時期的に気温が高くなると、調理はガスバーナーで行い、焚き火だけをのんびりと楽しむようになります。
焚き火をしないときは?
私が自分で決めていることがあります。
●風が強い日は焚き火をしない
●直火はしない(環境的に云々ではなく、後始末が面倒くさいから)
●枯れ草など飛び火しやすい環境ではやらない
●十分な水が確保できないとき
※焚き火をすると決めているときは、4.5リットルぐらいの水を持参しています。焚き火しないときは、1.5~2リットルぐらい。