不思議を登るミステリー『黒又山』秋田県鹿角市

地に吃立する円錐状の山を見上げると、どうやら人はそこにな味を持たせてしまう習性があるようです。

ただ、日本各地にピラミッド遺構といわれる山は数多いものの、この黒又山がそのほかと異なるのは、近年、集中的に調査の手が入り、それが人工物であることが科学的に実証されたということです。

秋田県黒又山

環太平洋学会による地中レーダー制究によると、同山は土を突き岡めて土壇をつくり、その表面に石がふかれて整えられたものと判明。

つまり、自然の山を利用して造られた人工の「階段式ピラミッド」だと結論づけられたのです。

エジプトのそれを別として、黒又山ピラミッドは中南米に点在するピラミッドとの構造的共通点も多いという。

それを受けて、「環太平洋ピラミッド文明圏」なる説を提唱する向きもあるが、少なくとも、そこはエジプトの王墓式(かどうかは異論があるが)ではなく、祭儀、供儀の場であったと考えるのが自然であろう。

●ひとくちメモ
黒又山南西の数キロ離れた場所には、黒又山との関係もとりざたされ、縄文時代の配石遺構として知られる国指定特別史跡・大湯環状列石(ストーンサークル)がある。訪れた際には、ぜひ立ち寄りたい。

●アクセス
JR花輪線十和田南駅からタクシーで約15分。
車の場合、東北自動車道十和田ICから国道103号線で大湯温泉十和田湖方面へ。

黒又山周辺地図

●参考コースタイム
登山道入り口(30分)黒又山(20分)登山道入り口

●問合せ先
鹿角市役所 観光課

●地形図
25000分の1=毛馬内

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