丸木橋やゴロゴロと大岩や石が散乱する平坦な河原では、途中で立ち止まってはいけない

山を歩いていると、樹林帯、岩稜、岩場、ガレ場、雪道、雪渓などのほかに
も、さまざまな道の状況に遭遇します。
そのたびに尻ごみしたり緊張したりするようでは、ペースが乱れるうえに精神的にも滅入ってしまう。
どんな場面でも、素早く冷静に判断して、その状況に応じたテクニックを使うことで、パテずに山を歩けます。

ゴーロ
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丸木橋、吊橋でのテクニック

丸木橋や吊橋などを渡るときには、なによりもバランスが大事。

恐怖のあまりよろよろと渡る人をよく見ます。
緊張感、恐怖感からバランスを崩さないように、心を落ち着けて渡るようにしよう。

◎視線は足元ばかりではなく、周辺にも配ること。

一点を凝視していると、平衡感覚が狂ってしまう。
上体を動かしたり、途中で立ち止まってはいけない。
歩幅を狭くして小刻みに、静かに一定のスピードで渡ること。

◎木の橋では腐触や破損に要注意。

丸太を組み合わせた橋などは、濡れていると滑りやすいので、靴底中央のⅢ部分を引っかけるようにして歩くといい。

怖い丸太橋

沢沿いの道でのテクニック

沢に沿ってつけられたコースでは、登山用語でゴーロ歩きと言われるゴロゴロと大岩や石が散乱した道となるケースがよくあります。

こういう道は、歩幅やぺースが乱れがちになるので歩きにくい。
安全なコースを見極めながら、多少遠まわりでも歩きやすい所を選ぶことにしよう。

◎足を乗せた石がグラついても、決して立ち止まらないこと。

バランスが崩れ、ネンザや転倒を招くかもしれません。
バランスを意識して、動きを止めずにそのまま歩き続けよう。

◎飛び石を伝って沢を渡るときにも同じ要領で。

跳ぶ前には、どの石に足を乗せるか目星をつけておくといい。
ただし、濡れた石や苔の付いた石はとてもすべりやすいので、避けて、乾いた石を選んで伝っていこう。

飛び石を伝って沢を渡る

凍結した道でのテクニック

アイスバーンや、薄氷が張った道は、グリップが効かないのでとても歩きにくい。
滑って尻もちをつくぐらいならまだいいが、坂道だと下まで滑り落ちていってしまう。

そんな道は避けること。
樹林帯の中などを迂回できるようであれば、そちらに逃げたほうがいい。
どうしても避けられない場合には、氷面に靴底をフラヅトにおいて、体重を垂直に加重しながらゆっくり歩こう。
氷面から突出した石や木の根などを伝って歩けば滑らない。
軽アイゼンを持っているなら、迷わず装着したほうが無難です。

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