一年を通して活動するツツガムシ類に刺されないための方法

ツツガムシ病の原因になるツツガムシは、「つつがなしや」の語源となっているダニの仲間です。

ツツガムシは全国の河川敷周辺、雑木林、森林、田畑、草地、ススキの原など広いエリアに棲息しています。
ただしツツがムシ病を媒介するのは、アカツツガムシ(秋田、山形、新潟、福島の各県に分布)、フトゲツツガムシ(北海道、本州、四国、九州)、タテツツガムシ(伊豆諸島、千葉、静岡、宮崎、鹿児島など)の3種で、発病地はある程度限られています。

危険なのはそれぞれの幼虫が発生する時期で、アカツツガムシは6月~9月、フトゲツツガムシは秋から春まで、タテツツガムシは秋から冬にかけてです。

森林
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ツツガムシに刺されたらどうなるのか?

ツツガムシはダニの一種で、リケッチアという病原体を持っている幼虫が人に吸着してリンパ液を吸うことにより、ツツガムシ病という感染症を媒介します。

そして成虫は人に寄生しません。
人に吸着した幼虫は2~3日で満腹になり、自然に脱落します。
刺されてもほとんど痛みは感じませんが、10日ほどすると刺された箇所が潰瘍になり、発疹、発熱、倦怠感、食欲不振、頭痛、悪寒、リンパ節の腫れ、関節術などの症状が出ます。

かつて、地方によっては原因不明の風土病とされていたこともありましたが、これらの症状が出た場合はまずツツガムシ病が疑われます。

ツツガムシに刺された時の対処・救急法

山に刺されたあとに潰瘍やかさぶたができたり、山行後1~2週間以内に発熱や発疹などの症状が現れたときには、すぐに病院で診察を受けましょう。
かつては致死率の高い難病とされていましたが、現代では早期に発見し、抗生物質の投与を行なえば完治します。

ツツガムシの予防法

ツツガムシが分布するエリアの山林や、野原などには、なるべく立ち入らないようにすることです。

やむなく立ち入るときには、素肌の露出を抑えたウェアを着用し、露出部やウエア、靴には虫よけスプレーを散布しておきます。
また、野外ではむやみに寝ころんだりしないように。
行動終了後にはゆっくりお風呂に入り、新しい服に着替えておきましょう。

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