山の事故。転倒と転滑落を防ぐ方法

転倒や転滑落、がやっかいなのは、あらゆる地形で起こりうることに加えて、大きな事故につながりやすい。

山登り初心者にありがちなのは、平坦な山道でも、転んで足首をねんざしただけで救助が必要になることがある。

さらには、転倒時に岩間に足がはまって骨折したり、わずかな距離の転落でも岩角に頭を、ぶつけて死亡するというケースもある。

そして、雪の上でスリップしたり、岩場や鎖、ハシゴから転落すると死につながる可能性、がきわめて高い。

これを避けるためには、自分のレベルに合ったコースであるかどうかはもちろん、危険ポイントはどこにあるのか、大雨などで道が崩壊していないかなど、予定コースの状況をくわしく知っておくことが大切で、危険箇所を通過するためのテクニックを学んでおくことも必要です。

また、転倒・転滑落事故は、気のゆるみや、ホッとしたときに起こるとも言われている。
とくに、疲労がでる午後の時間帯や下山中に事故が多いことも報告されている。
危険箇所だけでなく最後まで集中力をきらさないことが転倒・転滑落回避のポイントとなります。

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山で転倒事故を起こさないために注意すること

ふいに身体のバランスを崩して、立ち直らないと転倒してしまう。
その原因のひとつは、うまく体制を戻せるだけの基礎体力(筋力、バランス感覚など)が足りないこと。
ふたつめは、岩場や雪上、滑りやすい路面など、そもそもが杢安定でバランスを崩しやすい危険箇所であることがあげられます。

しかし、実際の転倒事故は、このような体力不足や危険箇所だけではなく、不注意から起きていることも多い。
一日の行程の後半で注意力が散漫になっていたり、胃、が痛いなどの不調、または、過労や睡眠不足、飲みすぎなどにより集中力を欠き、転んでしまう。

山を歩いている途中の転倒がまねく危険

転んでねんざをしたとき、街中であれば救急車やタクシーで病院に行けば大きな問題となることはない。

しかし、山の場合は、仲間や救助隊の助けが必要になる。救助する人びとが時間をかけて街まで下ろすか、ヘリコプターで救出するなど、大がかりな救助が必要だ。

また、転倒は、ねんざ、骨折はもちろん、滑落事故の原因となる。つまり、山で転ぶことは、即、事故につながる危険がある。
このことから、山では転ぶことくらいなんてことはないと甘く考えることなく、「絶対に転ばない」と肝に銘じることが大切。

転ばないために基本的な体力をつけておく

コースを最後まで余裕をもって歩くことができる体力、そして、転びかけたときに体のバランスをリカバリーできる筋力がほしい。

危険箇所を歩く場合は、歩き方のテクニックが必要になる。
石が転がっていたり、雨が降ったあとの赤土、ザラザラとした砂岩の上、雨にぬれた木の根の上など、滑りやすい路面で転ばないためには足をできるだけフラットにして地面に置く。

下りでは腰を引かないようにしてやや前傾した姿勢を保つこと。
ストックでバランスを補助してもいい。

不注意で転ぶのを防ぐにはどうしたらいいか

日ごろから体調管理をして元気な状態で山に入ること。

登山中は適度な休憩と栄養補給で集中力を最後まで保つことが大切だ。

焦りは不注意につながるので、ゆとりのある計画を心がけよう。

また、景色に目を奪われたまま歩くと注意が散漫になりやすい。
景色を眺めるときに必ず立ち止まることで、転倒を防げる。

最後に、登山中に何度も転びかけたり、足かもつれるようであれば、転倒事故の危険サインだ。このときは、休憩をとって栄養を補給したり、可能ならば予定していたエスケープルートを選ぶとよい。

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