もしも天候の急変でビバークを余儀なくされたら?

麓では晴れていたので、そのまま気持ちよく登山が楽しめるかと思っていたら、山頂に進むにつれて、雲行きが怪しくなり、雷がゴロゴロと・・・。

あぁなんだか嫌だなぁ。レインコートを着たほうがいいかな?雷はどう避ければよかったのかなぁ?

このように天候の急変としてよく体験するのが台風や低気圧による大雨、濃霧、そして吹雪です。

特に大雨は突風をともなう場合があり、周りが開けた場所だと吹き飛ばされかねないし、濃霧は目の前にミルクを流したように視界をさえぎって何も見えなくなります。無理をして進むと道に迷って遭難しかねません。

冬や初春の吹雪になると一歩も前に進むことをままならなくするばかりでなく、凍死に至ることもあります。

昔から山の天候は変わりやすいと言われます。

だから登山中に、このような状況に陥ることはよくあることです。

近くに山小屋や避難小屋などがある時は慎重を期して一時避難することもできますが、ない時はビバークするしかなくなります。

特に1000m未満の低山ハイキングの場合などは、逃げ場が無いどころか、低山だからと油断して装備も不十分な状態の登山者も多いと聞きます。

天候急変

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●予定外の行動は登山者を窮地に追い込むが、慌てず今夜のねぐらを作ること

夏でも場所によっては、天候が急変してアラレが降ってきて気温が下がったり、これ以上無理をして行動すると危ないと感じる時があります。

そんな時は、携帯用のツエルトがあれば、岩陰などにビバークしてその場を退避することができます。

ビバークする必要が出てくるのは、天候の変化ばかりではありません。

特にひとり歩きの場合は、疲労でバテたり、あるいは休み過ぎて予定を大幅に遅れ、気がついた時は、山中で夕方になり、動きがとれなくなるといったケースがあるからです。

あるいは突然の病気やケガ、腰痛などに襲われビバークしなければならないことも十分に考えられます。

悪条件が重なれば重なるほど、登山者は危険な目に直面することになります。

それを打開するためにも日ごろから適切なビバーク方法を頭に入れておいて、いざとなったら力を発揮できるようにしておくべきです。

ひとり歩きの場合や、初心者と一緒に行動している場合は、自分自身の危機管理意識を高めて行動する必要があります。

●ビバークの方法

ビバークする際はまわりの状況を判断して、素早い行動をとらなければならない。

山にいるとつい慌てがちになりますが、ビパークは遭難の一歩手前にきている状態でもあり、落ち着かないと、余計なエネルギーを浪費することになります。

●ツエルトがある場合

ツエルトは一人用なら握りこぶし大にコンパクトに収納できる簡易テントです。

だから、ひとり歩きの人は非常用にザックの中に入れておきたいもの。

ベテランの登山者の中にはテントがわりに常用している人もいるくらいです。

使い方は簡単です。

天候悪化の時は、木の幹や枝にツエルトに付属している紐を結ぶだけで使用できます。

そして、衣服が濡れていたら着替え、寒ければ全部着こむようにします。

またツエルトを張った場所が、いつ鉄砲水に襲われないとも限らないので、監視する必要があります。近くに沢や川がある場合は気をつけてください。周囲を見て、過去に崩れたような跡がある場合は、その場所は危険です。

ツェルトの使い方

●ツエルトがない場合

ツエルトがない時は、雨や風などが少しでもあたらないところを探す必要があります。

岩小屋や洞窟があると申し分ないのですが、なかなかそう都合良くはいきません。

山麓だったら大木の下や林の小に入ったり、尾根筋ではハイマツの中や岩陰に身を寄せたりします。

そして、手早く濡れたものを着替え、セーターやウインドブレーカーなどザックに入っているものはすべて出して着るようにします。

なぜかというと体熱で乾く程度だったらまだしも、濡れたものは体温をうばい凍死につながる危険性があるからです。

だから体が冷えている場合は、少しでも熱を放出しない努力をしよう。

たとえば、新聞紙を腰の下にしいたり、体にまきつけたりすることもそのひとつ。

新聞紙には保温力があるので大いに活用したい。

新聞紙をザックの中に一部入れておくと、いざという時に役立ってくれます。

また、ザックを空にして、下半身だけすっぽりと入れるのも効果があります。

アルミ箔でつくられたレスキューシートがあると心強い。

レスキューシート

●冬の場合のビバークの方法

冬の場合は雪洞を掘ったり、あるいは雪を積み重ねて囲いを作り、屋根のかわりにポンチョなどでおおうとよい。

疲労している時には重労働になるが、力を出してやるしかない。

こういう時のためにも、無理をせずに余力を残した歩き方をしておくべきです。

雪洞はいったんできあがると、風を防ぎ、居住性は高い。

しかし、雪の無い時期とは違って、危険とは表裏一体のビバークとなります。

けっして油断することがないようにしたいもの。

いずれにしても寒くて、長く眠れない夜を余儀なくされるビバークになります。

途中でへこたれることがないように、意識をしっかり持って、安全だと思える状態になるまで頑張ることが必要です。

雪洞を掘る

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