リュックサック、バックパックのメンテナンス

地面に直に置いたり、岩場で擦れてしまったり、ちょっと乱暴に扱うこともあったり、つねに過酷な状況に晒される道具がザック(リュックサック・バックパック)です。

シンプルな構造のものでも、使われている生地や部品にはその時の最新の技術が使われているので、できるだけ長く大切に使いたいものです。

そのためには荷物の詰め方や担ぎ方なども問題になりますが、ここでは使用前・使用後のメンテナンスについて学んでいきましょう。

リュックサックのメンテナンス

「とりあえず補修」は危険です!専門的な補修は慎重に行うこと

汚れが目立ちにくいバックパックですが、ショルダーやウエストハーネスや背面のパッドは、ウェア同様に汗を吸い込み、本体部分の底なども泥汚れがつきやすい。

日頃のメンテナンスは、濡れを乾かし汚れを拭き取る程度でいいですが、臭いや汚れが気になるようなら、お風呂場などで自宅でしっかり丸洗いしよう。

ストラップ先端のほつれや、交換可能な部分にあるバックルなど、ある程度のリペアは自分で可能ですが、縫目のほつれや生地の破れなどは、メーカーやショップに相談してください。

ショルダーハーネスの根元の縫目や、パックの底部といった箇所は大きな負荷がかかる重要な部分である場合が多いので、その箇所を自分で「とりあえず」直してフィールドに出ることは、ある程度のリスクを伴ってしまいます。

メンテナンスのポイント

□ひどく汚れたら丸洗いする

□バックルが破損したらパーツ交換する

□ 生地の劣化や縫目のほつれはメーカー修理に出す

□ 撥水剤とドライヤー+熱で撥水機能を復活させる

□ 保管時はパッド類に負担をかけない

使用後のケア

●用意するメンテナンス用具

【ドライヤー】

撥水スプレーをかけた後に熱を加え、撥水機能を定着・復活させます。

【撥水スプレー】

生地表面の撥水機能を保つために使用。化繊用を選ぼう。

【化繊用の洗剤】

家庭用中性洗剤でも代用可だが、化繊用ならば安心して使用できる。

【バックルのスペア】

ストラップの幅に合う規格のものが各種用意されています。

【洗濯用タライ】

バックパックを折りたたまず洗える大きめののタライを用意しよう。

ない場合はお風呂で直接洗いましょう。

【ファスナー用の潤滑剤】

雨蓋やボトムアクセス部にあるファスナーの滑りをよくするために使用。

【ライター】

ストラップの先端がほつれてしまったとき、補修の仕上げに使う。

1. フレームを抜き、化繊用の洗剤で押し洗いする

取り外し可能なフレームやパッド類は、あらかじめ外しておく。

浴槽など、バックパックを折りたたまずに入れられる容器に水をため、化繊用の洗剤を入れて手でパッド部や底部を中心によく洗う。

ただし、本体生地の内部は防水コーティングされているので、もみ洗いはしないこと。

2. よくすすいだ後、陰干しで乾燥させる

洗剤が残らないよう、泡が出なくなるまで水で充分にすすぐ。

それから水から引き上げ、水をある程度切ってから底を上にして日陰に干そう。

洗剤をきれいに落とすために、流水で洗い流す。底を上にして干せば水切れがよくなります。

3. 撥水スプレーをかけ、最後にドライヤーをあてる

乾いたら、生地に化繊用の撥水スプレーをかけ、その後にドライヤーで熱を加えます。

こうすることで、洗って弱まった生地表面の撥水機能が復活します。

撥水機能を高めることは雨対策や、ある程度の汚れ防止に大いに役立ちます。

自分でできる簡単な補修

●バックルを破損、紛失してしまった場合

踏んで割ってしまったり、外れて紛失してしまったバックル類は、サイズと大きさ、種類を調べて購入すれば自分での交換が可能です。

最近はメーカーによってバックルの形状が異なる場合があるので、標準的なものと形が違うと思ったら、ショップの人に相談してみよう。

●ストラップがほつれてしまった場合

ストラップの先端がほつれてしまったら、余分なほつれ部分をはさみで切って整え、先端をライターであぶっておけば、ほつれにくくなります。

ライターであぶると熱でナイロンが溶けて固まり、ほつれにくくなります。

メーカーに相談すべき補修

●生地の劣化や穴が見つかったとき

生地の穴や劣化が原因の破け目は、その周りの部分も弱っていることが多い。

自分で縫ってもまた破れる可能性が高いので、メーカーやショップに相談しよう。

軽度なものなら穴に当て布をして縫ったり、その部分を全面的に交換して修理します。

●ストラップが切れてしまったとき

縫い目が切れたり外れたりしやすい部分は、大きな荷重がかかる可能性が高い箇所です。使う上で重要な部分なので修理はメーカーやショップに相談しよう。

ザックの保管方法

ストラップ類を軽く締めて、風通しのよいところに保管します。

ストラップをきつく締めすぎてショルダーやウエストのハーネスに入っているパッドに負担がかからないように保管しよう。

ウエストハーネスが邪魔だと思って、逆さに巻き込んで保管すると形が崩れてしまうので注意してください。

長期間保管していて、生地の裏側(防水コーティングしてある部分)がベタつくようになってきたら、ザックの寿命です。重曹を濃いめに溶かした水でこするとある程度ベタつきはとれますが、完全にはとれません。

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