地球一周達成の鳥取出身の32歳、リヤカー道連れ4万キロ!

リヤカーを引いての地球一周は、「リヤカーマン」の異名がある冒険家の永瀬忠志さん(57)がすぐ目に浮かびます。
出版された本も欠かさず読んだり、テレビの特集番組を見ては、心が踊ったものです。

2013年6月、新聞の記事で永瀬さんと同じように、リアカーを引いて世界一周を達成した人がいることを知って驚きました。

地球一周達成の吉田さん

●第2のリヤカーマン 吉田正仁さん

リヤカーを引きながら歩いて地球一周に挑戦していたのは、鳥取市出身の吉田正仁さん(32)。

2009年の元日から4年半かけて世界の道を約4万キロを踏破し、出発地に戻ってきました。

同様にリヤカーを引いて地球一周を達成した大阪の永瀬さんは、日本と行き来しながらの30年がかりだった。

「日本に帰国することなく、一度の旅で達成するとは。よくやった」と吉田さんを称賛しています。

●極力交通機関を使わないと決意

吉田さんが地球一周を思いついたのは大学時代、バックパッカーとして世界を旅したのがきっかけ。

「もっとゆっくり歩いて世界を見たい」と、生活費を切り詰めてためた400万円を持ってスタート。

リヤカーを利用した理由は「荷物を積めるから」という至って単純な理由。
たぶんその結論に至るまで、自分の体力と相談しながら試行錯誤して決めたのだろうと思います。

そして自ら決めたルールは極力、交通機関を使わないこと。

まず上海からポルトガルまでユーラシア大陸を横断し、北米、オーストラリア、東ティモールを経て、上海に戻るというコース。

001

●凍傷ニモ熊ニモ負ケズ「一歩ずつ」

004大陸間の移動は飛行機に頼り、現地では安宿を探し、時にはテントで野宿しながら1人で歩き続ける。

33カ国を踏破し、カザフスタンでは、40度以上の暑さやでこぼこ道に苦しんだという。

しかし一転して、ブルガリアでは氷点下20度の山中を歩き、右手の指が凍傷になったことも。

カナダでは、なんと熊にテントを押し潰され、外にソーセージを放り投げて気をそらし、九死に一生を得たとか。
なんだか同じ冒険家の植村直己さんのシロクマとのエピソードを思い出します。

でも苦難の一方で、家に招き入れ、食事や寝床を提供してくれる優しさにも触れ、旅の疲れが癒やされたこともあったといいます。

2011年3月、カナダ・トロントで東日本大震災が起きたことを吉田さんは知りました。

宿のテレビで被害の大きさに絶句。

「こんなことをしていていいのか」と迷いながら歩いていると、東京電力福島第1原発に近い福島県浪江町の職員をしている友人(33)からメール。

「原発のおかげでなんも復興しないけど吉田みたいに一歩ずつだな。なんか救われたわ」。

自分を励みにしてくれる人がいることに胸が熱くなったという。

日本で吉田さんの動向を見守る先代リヤカーマンの永瀬さんは「私はいつも『なんでこんなことをしているんだろう』と思いながら歩いていたけど、彼も同じなんじゃないか。まずは『やめときゃいいのに、よくやったなあ』と声を掛けたい」と吉田さんをたたえています。

そして吉田さんは「僕は特別な人間ではないけど地球一周ができた。一歩ずつだけど確実に前進していくやり方もあることを、日本の子どもたちに伝えていきたい」と自分の旅を活かすための意味を見つけたようです。

●ゴール

0059日、ゴール地点である中国・上海市の人民広場に到着。
4年半で約4万キロを踏破した吉田さんですが、「次は南米の最南端から北極点まで歩き、ゆくゆくは全大陸を制覇したい」と新たな目標を掲げました。

ゴールでは待ち受けた家族らが「徒歩世界一周 GOAL」と書いた横断幕を掲げて出迎え。
「地球一周」と聞いて驚いた地元の中国人らの拍手に包まれながら、長い旅路を終えました。

思えば2009年元日にユーラシア大陸東端の上海を出発し、1年8カ月をかけて欧州最西端のポルトガルに到着。その後、北米大陸、オーストラリア大陸を歩き、東南アジアのベトナムなどを経由して上海に戻ってきたのです。

底がすり切れて履き替えた靴は7足目に。

吉田さんは「命が危ないと思う場面もあったが、人の優しさにも触れた。リスクをとらないと得られないことがあると思った。一つ一つを確実に積み上げて大きなものを作り上げることができると、子どもたちにも伝えたい」と話しました。

帰国後にまずしたいことは愛犬の散歩。
今後は資金をためながら次の冒険に備えるつもりだ。

出迎えた母親の淑子さん(61)は「強くなって成長したと思う。いまは自分で決めたことをやり遂げたことをほめてあげたい」と話した。

吉田さんの挑戦は中国のニュースサイトでも取り上げられており、この日は国営中国中央テレビも取材に訪れました。

吉田さんの旅を綴ったブログ
ALKINIST あるきにすと
http://alkinist.blog111.fc2.com/

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