エベレストの氷河の縮小が止まらない!環境悪化で総面積50年で14%減

先進国が中心になって、環境対策の取り組みを続けていますが、地球温暖化の進行は止まることはありません。
北極や南極の氷河が溶けると、海面が上昇する可能性があると言われていますが、海水がすぐに増えることはないようです。

問題は山岳地にある氷河が溶けてしまうことです。
インフラが整っていない地域が多いので、氷河か減少するということは、飲料水や農地に多大な影響を及ぼしてしまいます。

 

●止まらない?氷河減少

世界最高峰エベレストの氷河の総面積が過去約50年で約14%減少したとの調査結果をイタリア・ミラノ大などの研究グループがまとめたそうです。

これまでも温暖化という環境の変化で、世界の氷河が減少していることは、良く知られていました。

しかしそれは過酷な自然環境に置かれているエベレストでも、同じ事でした。

最近の氷河面積の縮小のペースは1958~75年の平均の6倍近くに加速しており、他の地域と同じように、地球温暖化が原因とみられています。

研究グループは「エベレストを含むヒマラヤ地域はアジアの水の貯蔵庫のようなものだ。氷河や雪の減少はアジアの淡水資源や農業などに大きな影響を与える可能性がある」と警告されています。

研究グループは、エベレストのネパール側とその周辺約1150平方キロについて、58~2011年の人工衛星画像を使い、氷河面積の変化などを解析。

58年には396・2平方キロだった氷河の表面積が11年には339・5平方キロに減っていることを突き止めたといいます。

氷河の先端は、1962年から400メートル後退していたそうです。

減少のペースは、58~75年は平均で年0・12%だったのに対し、近年は年0・70%と加速していることも分かりました。

研究グループによると、92年以降、エベレスト周辺では温暖化の影響で平均気温が0・6度上昇していることが確認され、これが氷河減少の原因とみられています。

 

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