仲間が滑落!山で大けがをした時、こんな行動や思考が遭難を導く原因になる

降雨中だけでなく前日の夕立、朝霧などで岩場がぬれていることは多い。
ぬれた岩場などにさしかかったら、仲間同士で絶えず注意を喚起しあうことが大切だ。

また、登山道の状況にはつねに注意を払い、小さな転倒で、あっても大規模な転滑落に結びつく可能性がある仲間が滑落したり、転落していく人を見かけたら、滑落した者(方向)に声をかけ、返事があるかどうかを確かめる。

返事があれば少なくとも生きていることは確かだ。
声が出せるようなら、ケガをしているのか、自力で歩けるか、今いる場所は安定しているのか、などを聞いてみよう。

返事がなくても、即死とはかぎらない。意識を失っているだけかもしれない。まずは、どういう状況にあるのか、慌てず冷静に判断して行動を起こしたい。

山並み
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慎重に下って事故者の元に行く

事故者から返事がない、または返事があっても自力では動けないような場合は、事故者の元へ行けないかを検討しよう。

そばに行くことは、詳細な状況を把握するためにも、登山道への引き上げを考えるためにも大切だ。

ただし、事故者のところへ安全に下りる技術と準備が自分にあるかどうか、よく考えてからにしよう。
くれぐれも二重遭難にならないように。

下りられると判断したら、事故者の上に落石などを起こさないルートを確認し、慎重に下降する。

ザックから防寒着を出して事故者に着せる。その上からツエルトで包むようにかぶせる

まず確認するのは、事故者のいるところが安定している場所かどうかである。
落石が多そうだったり、足もとが切れ落ちているような場所だったら、可能な限り安全な場所に移動させ、二次遭難を防ぐ。

自分だけの力で事故者を 稜線まで背負い上げるのは無理

歩行不能になった人聞を背負って登るのは、基本的には不可能だ。

事故が起こったとき、注意すべきことのひとつに「自信のないことはしないJということかある。
負傷者を無理に動かすと、症状を悪化させてしまう危険性もある。

動かす場合は、適切な方法で、なるべく静かに運ぶようにしたい。登山道まで運び上げることができれば、その後の救助活動がぐっと楽になる。

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登山者に救助を要請してもらう

通りがかりの登山者に救助連絡を依頼できれば、ずいぶんと助かる。
その際には、パートナーは現場に残り、事故者の人定事項、現場の確実な位置、負傷の程度等を、必ずメモ書きにして救助を依頼した登山者に託す。

口頭のみでは、間違う危険性があるので、急を要する事故であっても、メモを渡すようにしたほうがよい、

救助を依頼したからといって、すぐに助けが来るわけではなし、。
事故者には、気長に待つことを伝えよう。

絶えず声をかけて励ますことも大事だが、事故者を不安にさせるような話はしないこと。

余裕があれば、登山道にもどり、救助隊に向けて現場が確実にわかるよう、ケルンを積んだりしてマーキングをしておく。

現場では銀マットなどを広げておけばヘリからも判別しやすくなる。

内臓に損傷がなさそうなら水分を摂らせ、寒がっていれは、温かいものを与えたい。

一度試してつながらなかった携帯電話でも、天候や風向きの変化でつながることもある。繰り返し通報も試みよう。

救助作業後の行動も大切になる

救助のヘリコプターはあっという聞に事故者を運んでいってしまう。

その後のパートナーの仕事は、まずは自分自身が安全に下山することだ。

気持ちが動転しているため思わぬ事故につながることもあるので、急がず落ち着いて歩くこと。

携帯電話がつながる場所に移動したり、山小屋に到着したら、家族への連絡、救助に関わった方へのとりあえずの挨拶をしておく。下山したら、事故者のいる病院へ向かおう。

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