これは犯罪か?善意か?兵庫県加西市に金色に着色された石仏が出現

石仏めぐりは、ウオーキングのテーマとしても人気があり、春や秋に里山に残る石仏を探しながらあるくハイカーたちをよく見かけます。
長い年月風雨にさらされて、風化してしまった石仏を見ながら、歴史の時間を感じ、地元に愛されてきた祈りの風習を感じることができます。決して人の技術だけでは作ることができない、石仏は自然と人が創りだした芸術作品でもあります。

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誰かの悪戯なのか?それとも善意の行為なのか?

kasai002兵庫県加西市網引町には、「不動ノ尾石棺仏」と呼ばれる石棺仏があります。
この石仏は、古墳の石棺を利用しており、通称石棺仏と呼ばれ、加西市あちこちに点在しています。

兵庫県加西市市史別巻「加西の石仏」でも紹介されています。
同書によると、南北朝時代のものとされ、高さ160センチ、幅94・5センチ。

加西南産業団地の南側、旧周遍寺参道の入口の牧草地内ににひっそりと立っています。

家形石棺の蓋石の内側に、地蔵立像を肉厚に陽刻しています。
左手は胸元に宝珠をもち、右手は何も持たずに手の甲を上にして垂らしています。
手の甲を見せる印相は、地蔵菩薩像では極めて珍しいものです。
造立そのものは鎌倉時代中期と思われ、重厚感のある石仏です。

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ところが、2014年2月上旬、兵庫県加西市網引町の石棺仏が、何者かによって塗装されていることが神戸新聞で報道されました。

地蔵菩薩の部分を金色、周辺の前面と側面は銀色に塗られており、市などによると、いずれもスプレーで塗装された可能性が高いという。

さて、これを単に「悪戯」と決めつけるには、ちょっと早急すぎる気がします。

風化して痛ましい姿の仏様を見て、信心深い人が善意から金色に着色しているかもしれない。
過去の歴史を見ても、信者が仏を修繕する例はよくあったことです。
歴史的な文化財であろうがなかろうが、宗教的な観点からみればほとんど意味がないだろう。

しかし、やっぱりこれは加西市の歴史的な遺産であり文化財である。
果たして、そのことを周辺地域に周知させていたのだろうか?

金色に塗られたことを知った周辺住民の皆さんも、どう処理すればいいか困惑されたようで、その証拠に被害届は出さずにいるそうです。

石仏は、誰のものなのか?
石仏の役割とは、何なのか?

住民は「地域の財産としてそのままの形で残していくことが必要」と、修復に向けて準備を進めているそうですが、今一度この石仏の在り方を考えてもいいのかもしれません。

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